慶應義塾大学病院 周産期・小児医療センター

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頭の形と顔の病気チーム

メンバー
三輪 点 (小児脳神経外科医、日本でも数少ない小児脳神経を専門にしています。手術を担当します)
坂本好昭 (形成外科医、子供の頭と顔の手術を専門にしています。手術を担当します)
武内俊樹 (小児神経班、児の成長・発達を見守ります)
坂口友理 (小児神経班・複合班、児の成長・発達を見守ります、手術の後の全身状態を管理します)
小林久人 (小児複合班、手術の後の全身状態を管理します)
香取信之 (小児麻酔科医、手術中の全身状態を管理します)

こどもの頭の形と顔の病気について

 赤ちゃんの頭の形への関心が非常に高くなっており、インターネットでも多くの情報をえることができます。赤ちゃんの頭の骨は非常にやわらかく、いわゆる「絶壁あたま」に代表されるように同じ姿勢で寝続けるだけでも変形しますので、多くの変形は病気が原因ではありません。しかし一方、病気が原因による変形は患者さんの数が少ないため専門医でなければ見過ごされてしまうことがあります。 病気による変形の代表に「頭蓋縫合早期癒合症」があげられます。

「頭蓋縫合早期癒合症」について

 頭の骨はいくつものパーツに分かれていて、その間に「縫合」と呼ばれる骨の成長部分があります。脳は3歳前後までとても早い速度で大きくなりますので、脳の入れ物である頭蓋もまた縫合部分に骨ができることで拡大していきます。しかしこの縫合が生まれつきくっついている(癒合といいます)と、その部分が大きくなれないため、頭の形がいびつになるのみならず頭蓋が拡大できないことから脳が圧迫されてしまいます。これが長期間続くと、脳の発育に悪い影響がでる恐れがあります
縫合は頭だけでなく顔にもあり、顔の縫合も早期に癒合してしまうと、クルーゾン症候群やアペール症候群と呼ばれる病気になります。

 治療方法や治療時期は、患者さんそれぞれにより異なります。時に成人になるまで治療がつづくこともあります。多くの施設ではヘルメットや特殊な装置をつけて治療しています。退院後もしばらくはこうした人目に付く装置をつけて社会生活を過ごさなければなりません。また頭・顔が洗えないなどの管理の煩わしさや転倒した際の装置に伴う事故が懸念されます。わたしたちは外見上目立たずに退院後も安心して過ごせる手術方法を開発し、これまで多くの方を治療してきました。
この方法は2012年日本形成外科学会学術奨励賞を受賞しております。

 現在のわが国での問題は、諸外国に比べて頭蓋縫合早期癒合症の発見時期が遅いことです。時にそれと診断されず見過ごされてしまうことも稀ではありません。
当院への受診は、頭蓋縫合早期癒合症なのか、あるいは寝癖によるものなのかといった区別をつけてほしいという目的のためでも構いません。お子様の頭のかたちでお悩みのご両親、または鑑別をご希望の医療従事者の方からの受診を広く受け付けております。皆様の頭のかたちへの関心の高さが早期発見と適切な治療につながります。

 最後に、わたしたちは頭蓋縫合早期癒合症以外の頭と顔の病気に広く対応すべく、1981年に日本で初めて頭蓋顎顔面外科を開始いたしました。その他、わたしたちのチームでの対象疾患は下記のとおりです。

・頭蓋縫合早期癒合症(クルーゾン症候群、アペール症候群、ファイファー症候群含む)
・線維性骨異形成症
・小顎症(ピエールロバン症候群、ゴールデンハー症候群など)
・第一第二鰓弓症候群
・眼窩離解症
・顔面裂

担当メンバー

 治療には、脳神経外科、形成外科、小児科、麻酔科、矯正歯科、眼科、耳鼻科など多くの診療科が関わりますが、 当院では連携のとれたチーム医療を提供するために、患者様の通院が負担にならないよう、各科の外来通院日を統一しております。また手術前には各科担当医師による治療方針のみでなく、看護士チームを含めた手術後の管理を含めた検討会を開き、患者さんの入院生活のサポートと退院を目指します。

 初診受付窓口は小脳神経外科医の三輪医師(火・金曜日)、形成外科の坂本医師(木・土曜日)が担当いたします。 頭の形が気になる患者様がいらっしゃいましたら、ご紹介ください。

さらに詳しい情報は

 より詳しい治療方法などを知りたい方はこちらから

おしらせ

「血管腫に対するプロプラノロール内服療法」がスタート!

 慶應義塾大学病院は、形成外科学教室が中心となり、血管腫をお持ちのお子さんに対して「血管腫に対するプロプラノロール内服療法」を行う準備を進めて参りました。この治療法は、外科手術、放射線療法やステロイドの内服よりも副反応が少なく、かつ奏効率の高い新規治療法として注目されているものです。この度、この治療法を受けるお子さんを当センターに受け入れる準備が整いましたのでお知らせいたします。治療法に関するお問い合わせは形成外科学教室の荒牧典子医師(形成外科外来担当:水曜日午前、木曜日午後)にお願いいたします。

頭蓋縫合早期癒合症の診断、治療のため当院に入院・通院されていた患者さんの診療情報を用いた臨床研究に対するご協力のお願い

 このたび当院では、上記のご病気で入院・通院されていた患者さんの診療情報を用いた研究を実施いたしますので、ご協力をお願いいたします。この研究を実施することによる患者さんへの新たな負担は一切ありません。また患者さんのプライバシー保護については最善を尽くします。本研究への協力を望まれない患者さんは、その旨、武内俊樹までご連絡をお願いします。詳細、連絡先につきましてはこちらをご覧ください。

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