慶應義塾大学病院 周産期・小児医療センター

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口腔のチーム

顎口腔腫瘍

 顎口腔領域に生じる腫瘍の病態は多様であり、良性腫瘍、および、肉腫などの悪性腫瘍が発生します。小児期は成長発達の旺盛な時期で、治療に際しては、顔貌の変形や咀嚼機能障害など様々な後遺症が生じる可能性があり、治療法の選択に苦慮する事が多いのが現状です。当科では、小児科、小児外科、形成外科、耳鼻咽喉科など多数の科によるチーム医療により、病気を治す事だけでなく、前述の後遺症をできるだけ少なくするための取り組みを行っています。また、病気により顎および歯牙が欠損した場合、成長段階に応じた咬合治療を行っており、デンタルインプラントによる咬合再建も取り入れながら、咬合咀嚼機能(噛み合わせ)の回復に努めています。

                  

 
 

唇顎口蓋裂

 唇顎口蓋裂は、口腔顎顔面領域に生じる先天性異常の中で比較的頻度が高いものとされており、出生直後より成長発育に応じて長期にわたる一貫治療が必要となります。
 当院では、形成外科を中心に、産科、小児科、耳鼻咽喉科などの多数の科によるチーム医療を行っており、当科では、出生直後より哺乳障害、口唇(くちびる)や口蓋(上あご)の変形、発音や噛み合わせの障害等の種々の問題に対応するため、隔週火曜日に専門外来を設けています。とくに哺乳障害は、出生直後より直面する問題であるため、早期にミルクが飲めるように上あごの型を採り、裂の部分を塞ぐプレートを作製して装着しています。また、離乳食の摂食指導や歯磨き法などの口腔衛生指導を行い、口腔内の包括的な管理をしています。
 唇顎口蓋裂に伴う顎発育異常、噛み合わせの異常などに対しては、歯科矯正科医と連携をとり、歯列矯正や顎矯正手術を行っています。顎裂に伴う歯牙欠損に対しては、従来の義歯やブリッジによる咬合治療だけでなく、成長終了後のデンタルインプラント治療も行っています。

 その他、顎口腔領域に発生する嚢胞や、外傷および炎症性疾患など、小児期に発生する様々な軟組織および硬組織疾患の治療を行っています。
 なお、小児の一般歯科治療は行っていない為、他院紹介等により対応させていただいておりますのでご了承ください。

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